競馬を楽しむヒント

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2020年阪神ジュベナイルFを振り返る

※私はユーバーレーベンの単勝複勝馬連を購入しました。


勝ったのは白毛のソダシだった。ゴール前は内から伸びたサトノレイナスを差し返しての華麗なる勝利。白毛馬のGⅠ制覇というのは世界初の快挙とのことである。鞍上の吉田隼人騎手は2015年のゴールドアクター以来、2度目のGⅠ勝利。人馬関係者の皆様、おめでとうございます。
2015年の有馬記念と言えば、私はアルバートの紙馬券を握りしめてたっけなあ...

さてこの阪神ジュベナイルフィリーズはリアルタイム観戦がかなった。2歳牝馬のGⅠレースをテレビ越しに、こたつに入ってぬくぬくと、紙馬券もセットして体勢は整った。18頭のゲート体勢も整った。

さあ、いざ共に参ろうユーバーレーベン!
恐らく距離が足りないユーバーレーベン!
父親譲りの大味競馬のユーバーレーベン!

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⑪番ユーバーレーベンのゲート出はまずまずだった。出たか、そうか出たか、よし一安心。デビューからの2戦はゲートの出遅れを露呈しただけに、“ユーバーレーベンあんまりゲート上手じゃない説”が唱えられていたんだよ。でも出た。出たじゃん、出るじゃん、やるじゃんユーバーレーベン。
が、しかし彼女にはあまり二の脚が備わっていないことが判明する。前に食らいついて行けない。作戦だったにしても、加速を感じられぬスピードで隊列の後方へ位置取る形となった。

2歳とは言えどGⅠのレースである。各馬持ち味を出してくるので、前走のアルテミスS程緩い流れにはならない。前半600Mの通過は34秒9と前走から1秒2も速い。そりゃ置いていかれちゃう。ユーバーレーベン置いていかれちゃう。まあそれもヨカヨカ。

だが実のところあまり私は心配していなかった。
と言うのも、ユーバーレーベン嬢が思い切った出遅れを披露しながら2着に入った2走前の札幌2歳S(芝1800M)で、前半600Mのレースラップが35秒0だったからだ。コースの違いはあるが今回とほぼ同じラップだ。そしてその時とは大きな違いがある、そうそれは、ゲートで出遅れていないこと。
その為、札幌2歳S時の前半600M通過時は先頭との位置関係で15馬身差あったのだが、今回はどうだ、10馬身差程度まで縮められている。これは真面目に頭まで有り得る、捲りかましてやろうやユーバーレーベン!距離不足なんていう懸念は遥か彼方へ消失していた。

それまでもずっと差し競馬しかできなかった当馬なので、今回も必然的に差しの形になることは既に想定済みだった。あとはゴールドシップパパ譲りの外捲りが炸裂するかどうか、いやするだけだ!!!
鞍上はしっかりと外を回す算段だ。外を回すとしか考えられないポジションだ。デムーロさあああん!!ショータイムお願いしまあああす!!

残り600Mの標識でデムーロの豪腕が動いた。大外を回って直線コースへと出る。さあ、伸びるか伸びるか?伸びろ、伸びなよユーバーレーベン!

内回りとの合流地点を通過。伸びてる?伸びてはいるな、伸びてはいますねユーバーレーベン。ちゃんと伸びてますよユーバーレーベン。

残り200M各馬が坂を駆け上る。あー来た来たユーバーレーベン来ましたよ!伸びてる、ユーバーレーベンどえらい伸びてる!ユーバーレーベン伸びすぎてる!エンジンかかりおっそ!あらあら白毛のソダシが抜け出してる。でもユーバーレーベンだって伸びてる。捕らえてしまえユーバーレーベン!!もうちょい、あともうちょい、ユーバーレーベぇぇぇぇン...

激走の結果ユーバーレーベンは3着。
この距離で結果が出たのは凄く大きな一歩だと思う。前々からオークスでこそ本命と掲げる人が多かっただけに、この結果は来年のクラシックでの期待を増すばかりだ。

またレース後の関係者コメントでは興味深いものがあったので、今後の参考にもなるかと思う。背に跨がったデムーロ騎手はこう述べる。
「直線に入って他馬が近付いたら逃げるようなところがありました」

管理する手塚調教師はこう述べる。
「もう少し内を回りたかったね、距離はあった方がいい」

来年のクラシックは、データを纏めてしっかりユーバーレーベンに捧げたいと思う。