競馬を楽しむヒント

日々の雑記と競馬と。他人の馬券に感情移入できるブログだよ。

2020年ジャパンカップを振り返る

世紀の一戦とあちこちで謳われた今年のジャパンカップ

三頭の三冠馬、アーモンドアイ、コントレイル、デアリングタクト。その三頭が人気通りのワンツースリーを決めた。優勝馬のアーモンドアイは有終の美を飾りターフから去っていく。そう言えば彼女を絡めた馬券で的中したのは桜花賞が最後のはず。

所用でリアルタイム観戦ができなかった私は、外での空き時間にJRAの公式HPからレース映像を確認して大盛り上がりだった。一人で。各馬がゲートを出てすぐに、私の気持ちは頂点へ到達した。

⑤番のキセキが逃げている。⑨番トーラスジェミニと⑭番のヨシオはどうした。キセキがめちゃくちゃ逃げているじゃないか。三つ巴の主役にひけを取らない脇役陣がこのレースに集まっていることは知っているが、キセキよ君は逃げれたのか。そして逃げではなく、大逃げじゃないか。G1の舞台での大逃げ程にゲストを湧かせるパフォーマンスはない。

スタートに不安を抱えていた当馬が大逃げをかましてきた。陣営は思惑通りといったところだろうか。やられた、痺れる。もうどの馬が勝とうとも君が立役者だキセキ。
2017年、泥んこ馬場の菊花賞を駆け抜け優勝した君は、その後一年あまり低迷期を迎えていたね。元々ゲート後の出足が速くなく、差し競馬を主流としていたけれど、2018年秋競馬で君は逃げ馬として覚醒した。出足は相変わらずも、すぐさま前へと食らいつくキセキ。毎日王冠天皇賞秋を経て迎えたその年のジャパンカップ、あの時も君は逃げた。

覚えているよ、あの日の東京競馬場は“超”をいくつ重ねればいいかわからないくらいの高速馬場だった。あの時優勝したアーモンドアイはレコード記録を叩き出しただろう。2着の君もレコード記録だった。もはや6着の馬までレコード記録だった。それくらい高速馬場だった。
そこでも君はしっかりと逃げていた。その時の1000M通過タイムを覚えているか。59秒9だ。強い逃げ馬らしいペースじゃないか、素晴らしいぞキセキ。
今年の1000M通過はどうだ、57秒9...57秒9ってなんだキセキよ。今年はあの時みたいな高速馬場じゃないぞ、なんで2秒も縮めてるんだ、そりゃ大逃げなわけだよ。
各実況者もプチパニックだったぞキセキ。そのせいで二番手の馬までの差が放送局によってバラバラだったんだぞキセキ。10馬身だったり15馬身だったり20馬身だったり、実況者も5飛ばしで勘定していくんだなと勉強になったよキセキ。

レコード決着のジャパンカップから二年経ち、キセキよ君も六歳の風格ある現役功労者だ。最近ではゲートが少し悪くなり、リカバリーもうまく行かずでペースメーカーのポジションが取れなくなっていただろう。
それがどうした今日は物凄い大逃げじゃないか。アーモンドアイの位置なんか気にならない、先頭をひた走る君の姿にしか焦点が合わない、キセキ!頑張れキセキ!キセキぃぃぃ!!!

最終コーナーを曲がりきり直線コースに入った。
キセキ先頭キセキ先頭キセキ先頭!!!グローリーヴェイズがやってきた、その外にアーモンドアイ進出。キセキぃぃぃ!キセキぃぃぃ!
残り400、300、200メートルで脚があがったキセキ。アーモンドアイが抜き去っていく。続いてグローヴェイズも迫ってくる。グローリーの鞍上は君を逃げ馬に覚醒させた川田さんだ!川田さん見て下さい、キセキ頑張ってます!押忍!
しかしここは勝負の世界、垂れるキセキをよそ目にかつての相棒川田さんはグローリーヴェイズと共に行ってしまう。それでいい、それでいいんだ!キセキぃぃぃ!キセキぃぃぃ!キセキぃぃぃ!

今年のジャパンカップでキセキは8着だった。話題持ちきりの三冠馬達を相手に全てを出し尽くした。キセキらしくていい競馬だったし、何より彼には逃げがお似合いだということを再認識させてくれた。
“とにかく凄い馬が集まるから15時40分にジャパンカップを見て欲しい”と競馬に興味のない妻にこれだけ伝えていたところ、ありがたいことにしっかり観ていてくれた。

帰ってすぐに妻は話してくれた。
「凄かった、赤い馬がもの凄く逃げてて!ほぼ最後までこれが勝つじゃんって思って、凄かったなあ」

競馬好きでもそうでなくても、逃げ馬には大変な魅力があることを知った。
私は財布に入れていたグローリーヴェイズの複勝ぶち込み馬券を取り出して、そっとカードケースに仕舞い込んだ。

はじめに

初めまして。

一件限りの投稿で眠らせていたブログを心機一転、蘇らせました。
“てとりす”と申します。
(※削除済みのこれまで唯一の一件は、ポケットモンスターの考察駄文を書き連ねておりました)

本ブログのコンセプトとしましては

競馬ファンにはより深く、競馬ファンで無い方には導入部として』

これをモットーに、端から見ればふざけた様な角度から、少々おかしく競馬を切り取って興味を湧かせることを目的としたブログです。

また、私自身の競馬予想についてもアップする予定ではあります。

競馬精通者の方からは、甘ちゃんにしか見受けられないような記事も投稿されるかもしれませんが、それはそれとして厳しいお言葉があれば受け入れていく所存でございます。

このブログを通して、一人でも多くの競馬ファンが、一人でも多くの競馬愛を持った方が出来たならば、私はそれだけで満足なのです。

皆様どうぞお一つ宜しくお願いいたします。

~てとりす~